「通夜を省略して、1日で葬儀を済ませたい」と考える方が増えている。一日葬は通夜を行わず、告別式と火葬を1日で完結させる葬儀形式で、遺族の負担を大きく軽減できるのが特徴だ。
ただし、一日葬にはメリットだけでなくデメリットや注意点もある。費用の相場や当日の流れを事前に把握しておくことが、後悔しない葬儀につながる。この記事では、一日葬の基本から具体的な費用、向いているケースまでわかりやすく解説する。

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一日葬とは?通夜を省略した1日完結の葬儀形式
一日葬とは、通夜を行わずに告別式と火葬を1日で執り行う葬儀のことだ。一般葬では1日目に通夜、2日目に告別式・火葬という2日間のスケジュールが基本だが、一日葬はこれを1日にまとめる形式になっている。
宗教的な儀式(読経・焼香など)は通常通り行われるため、「簡素すぎる」という印象は少ない。通夜を省略するだけで、告別式の内容自体は一般葬と大きく変わらないというのが特徴だ。
読経や焼香があるので、遺族・参列者とも数珠は一般葬と同じように用意しておきたい。宗派によって正式な形が異なるため、迷う場合は宗派を問わず使いやすい略式数珠を選ぶ方が多い。
近年、一日葬を選ぶ方は増加傾向にあり、特に家族葬と組み合わせて「家族だけで一日葬」という形が人気を集めている。
一日葬のメリット5つ
1. 遺族の身体的・精神的な負担が軽い
2日間の葬儀は遺族にとって体力的にも精神的にもかなりの負担になる。一日葬であれば1日で完結するため、高齢の遺族がいる場合や、体調面に不安がある場合に適している。
2. 費用を抑えられる
通夜を省略することで、通夜振る舞い(食事)の費用や、式場を2日分使用する料金が不要になる。一般葬に比べて数十万円の節約が可能なケースもある。
3. 遠方の参列者が参加しやすい
1日で完結するため、遠方から駆けつける親族の宿泊が不要になる場合が多い。交通費や宿泊費の負担も軽減できる。
4. スケジュール調整がしやすい
仕事の都合で2日間の休みが取りにくい方にとって、1日で終わる葬儀は調整がしやすい。忌引き日数も少なく済むケースがある。
5. 精神的に気持ちの切り替えがしやすい
通夜と告別式の2日間は感情的にも重い時間が続く。1日に凝縮することで、集中して故人を見送ることができるという声も多い。

一日葬のデメリット・注意点4つ
1. 参列できない人が出る可能性がある
通夜がないため、仕事終わりに駆けつけるということができなくなる。日中のみの葬儀になるため、仕事を休めない方が参列できないケースが出てくる。
2. 菩提寺の了承が必要
菩提寺(檀家のお寺)がある場合は、一日葬の形式について事前に相談し、了承を得る必要がある。寺院によっては通夜を重視する考え方もあるため、無断で省略するとトラブルになることがある。
3. 式場費が2日分かかることもある
意外な落とし穴として、式場によっては「前日搬入・安置で1日、告別式当日で1日」として2日分の使用料がかかる場合がある。見積もり時に式場使用料の内訳を確認しておこう。
4. 後日弔問が増える可能性
参列できなかった方が、後日自宅に弔問に訪れるケースがある。葬儀は1日で終わっても、その後の弔問対応が負担になることもある点は覚えておきたい。
後日の弔問に備えて、自宅でお参りしてもらうための線香を多めに用意しておくと、急な来客にも慌てずに済む。
菩提寺がある場合は、必ず事前に一日葬について相談すること。了承を得ずに進めると、納骨を断られたり、お寺との関係に影響が出ることがある。
一日葬の費用相場はどのくらい?
一日葬の費用相場は50万円~150万円程度で、一般葬(平均約161万円)と比較するとかなり抑えることができる。ただし、参列者の人数や式場のグレード、宗教者へのお布施によって大きく変動する。
一日葬の費用内訳の目安
| 項目 | 費用目安 |
|---|---|
| 基本料金(祭壇・棺・骨壺など) | 30万~80万円 |
| 式場使用料 | 5万~20万円 |
| 火葬料金 | 無料~9万円(地域による) |
| 飲食接待費(精進落とし) | 5万~15万円 |
| 返礼品 | 3万~10万円 |
| 宗教者へのお布施 | 15万~30万円 |
大手葬儀社の定額プランを利用すると、比較的リーズナブルに一日葬を行える。たとえば「小さなお葬式」では一日葬プランが資料請求割引適用後で税込約30万円台から利用可能となっている(火葬料金別途)。詳細な料金は公式サイトで確認してほしい。
一日葬の流れ(当日のスケジュール)
一日葬の一般的な流れは以下の通りだ。
- ご逝去・搬送:病院や自宅からご遺体を安置施設へ搬送する
- 打ち合わせ:葬儀社と葬儀内容・費用を打ち合わせる
- 納棺:故人を棺に納め、お別れの身支度を整える
- 告別式:僧侶による読経、焼香、弔辞・弔電の紹介を行う
- 出棺:最後のお別れの後、火葬場へ出棺する
- 火葬・お骨上げ:火葬後、遺族で遺骨を骨壺に納める
- 精進落とし:会食の席で参列者に感謝を伝える(省略する場合もある)

一日葬が向いているのはこんなケース
以下のような状況に当てはまる方は、一日葬を検討してみる価値がある。
- 遺族が高齢で、2日間の葬儀は体力的に厳しい
- 参列者が少なく、家族や近親者だけで見送りたい
- 遠方の親族が多く、宿泊の手配が大変
- 仕事の都合で2日間の休みが取りにくい
- 費用をできるだけ抑えたい
- 故人が「簡素な葬儀を希望していた」
自分の葬儀について「一日葬がいい」「家族だけで」といった希望があるなら、エンディングノートに書き残しておくと、家族が迷わずに済む。なお、エンディングノートには法的効力はない点は押さえておこう。
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一日葬と他の葬儀形式を比較
| 項目 | 一般葬 | 一日葬 | 家族葬 | 直葬 |
|---|---|---|---|---|
| 日数 | 2日 | 1日 | 1~2日 | 数時間 |
| 通夜 | あり | なし | あり/なし | なし |
| 告別式 | あり | あり | あり | なし |
| 費用目安 | 約161万円 | 50~150万円 | 約96万円 | 約43万円 |
| 参列者数 | 30名以上 | 10~30名 | 10~30名 | 数名 |
一日葬を行うときの準備と手配のポイント
葬儀社選びは事前相談がカギ
一日葬に対応している葬儀社と、そうでない葬儀社がある。事前に「一日葬プラン」があるかどうかを確認し、プラン内容と費用を比較検討しておこう。大手の定額制サービスであれば、一日葬の定額プランを用意しているところが多い。
式場の予約と火葬場の空き状況
一日葬でも式場の手配は必要だ。特に大都市圏では火葬場が混み合うことがあり、希望日に火葬ができないケースもある。葬儀社を通じて早めに火葬場の空き状況を確認しよう。
参列者への案内は丁寧に
一日葬は通夜がないため、参列者に「通夜はありません」と明確に伝えておく必要がある。案内状や連絡の際に、告別式の日時・場所・一日葬である旨を漏れなく記載しよう。通夜と勘違いして前日に来てしまう方がいないよう、注意が必要だ。
服装・持ち物は一般葬と同じ
一日葬であっても、参列者の服装は一般葬と同じ喪服が基本だ。数珠・ハンカチ・香典(辞退していない場合)など、持ち物も通常の葬儀と変わらない。
一日葬でよくある質問Q&A
Q. 一日葬でも香典は受け取れる?
受け取ることは可能だ。一日葬であっても香典のやり取りに関するマナーは一般葬と同じ。辞退する場合は事前にその旨を伝えよう。
参列する側は、香典袋を用意して袱紗に包んで持参するのが基本だ。宗派によって表書きが異なることがあるので、迷ったら事前に確認しておくと安心だ。
Q. 一日葬にお坊さんは呼べる?
もちろん呼べる。読経や戒名の授与など、宗教的な儀式は一日葬でも行うことができる。菩提寺がない場合は、葬儀社が僧侶を手配してくれるサービスもある。
Q. 一日葬の所要時間はどのくらい?
告別式の開始から火葬終了まで、おおむね4~6時間程度が目安となる。精進落としを含めるとさらに1~2時間ほどかかる。
Q. 一日葬で後悔することはある?
「通夜がなかったことで、故人との最後の夜を過ごす時間がなかった」と感じる方もいる。通夜には「故人と最後の一夜を過ごす」という精神的な意味合いがあるため、それを重視する方には一般葬のほうが向いているかもしれない。
Q. 一日葬と家族葬の違いは?
一日葬は「通夜を省略して1日で完結する」という日程上の形式を指し、家族葬は「参列者を家族や親族に限定する」という参列者範囲の形式を指す。両者は独立した概念なので、「家族だけの一日葬」のように組み合わせることもできる。
Q. 一日葬でも弔電は受け取れる?
弔電の受け取りは可能だ。告別式の中で紹介される。弔電を辞退する場合は、訃報の連絡時にその旨を伝えておこう。

一日葬を検討するなら事前相談が大切
一日葬を含めた葬儀全般について、事前に相談しておくことは終活の大切なステップだ。事前相談では「どんなプランがあるか」「費用の内訳はどうなるか」「菩提寺への対応はどうすればよいか」など、具体的な疑問を解消できる。
多くの葬儀社が無料で事前相談を受け付けており、実際の式場を見学できるイベントを開催しているところもある。「まだ先のことだから」と先延ばしにせず、元気なうちに家族と一緒に相談に行くのがおすすめだ。資料請求をするだけでも割引が適用されるサービスもあるため、まずは気軽に情報収集から始めてみよう。
まとめ
一日葬は通夜を省略して告別式と火葬を1日で行う葬儀形式で、遺族の負担軽減や費用削減といった大きなメリットがある。一方で、参列できない人が出る可能性や、菩提寺への事前確認が必要といった注意点もあるため、事前の準備と相談が欠かせない。
費用は50万円~150万円が目安で、一般葬と比べるとかなり経済的だ。故人や家族の意向に合った葬儀形式を選ぶために、複数の葬儀社から見積もりを取って比較検討してみてほしい。
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外部参考リンク:
一日葬とは?流れや費用、家族葬との違い(ティア)
一日葬とは何?メリット・デメリットを紹介(くらしの友)
一日葬を知る:費用・流れ・注意点まで徹底ガイド(大野屋)
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