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成年後見制度とは?任意後見と法定後見の違いと使い分けを解説

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「親が認知症になったら財産管理はどうなるの?」「成年後見制度って聞いたことはあるけど、よくわからない」と不安を感じている方は多いのではないでしょうか。

実は、認知症などで判断能力が低下すると、預金の引き出しや不動産の売却が一切できなくなるケースがあります。こうした事態に備えるための制度が「成年後見制度」です。

この制度には「任意後見」と「法定後見」の2種類があり、それぞれ仕組みや手続きが大きく異なります。どちらを選ぶべきかは、本人の判断能力の状態やご家族の状況によって変わってきます。

この記事では、成年後見制度の基本的な仕組みから、任意後見と法定後見の違い、手続きの流れ、費用の目安まで、初心者の方にもわかるように丁寧に解説していきます。

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「まだ元気だから大丈夫」って思いがちだけど、判断能力が低下してからでは選択肢が狭まっちゃうんだ。早めに知っておくことが大事だよ!

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成年後見制度とは?基本の仕組みを解説

成年後見制度とは、認知症や知的障害、精神障害などによって判断能力が不十分になった方の権利を守るための制度です。本人に代わって財産管理や法律行為を行う「後見人」を選任する仕組みになっています。

具体的には、以下のような場面で後見人がサポートを行います。

まず、預貯金の管理や引き出しです。認知症が進行すると、銀行窓口で本人確認ができず、口座が事実上凍結されてしまうことがあります。後見人がいれば、本人に代わって必要な手続きを行えます。

次に、不動産の売買や賃貸借契約です。老人ホームへの入居費用を捻出するために自宅を売却したいというケースは非常に多いですが、判断能力が低下した本人が契約を結ぶことはできません。後見人が代理で手続きを進めることになります。

さらに、介護サービスや施設入所の契約も後見人のサポート対象です。要介護認定の申請から施設との契約まで、さまざまな手続きを代行してくれます。

この制度は裁判所の公式サイトでも詳しく説明されており、年間約3万5,000件以上の申立てが行われています。高齢化社会が進む中で、ますます重要性が高まっている制度です。

任意後見制度の仕組みと特徴

任意後見制度は、本人の判断能力がまだ十分にあるうちに、将来に備えて後見人を選んでおく制度です。「自分で選べる」という点が最大の特徴であり、終活の一環として利用する方が増えています。

任意後見の手続きの流れ

任意後見制度を利用するには、まず自分が信頼できる人を「任意後見受任者」として選びます。配偶者や子ども、兄弟姉妹などの親族が多いですが、弁護士や司法書士などの専門家に依頼することも可能です。

次に、公証役場で「任意後見契約」を締結します。この契約は必ず公正証書で作成する必要があり、契約内容は法務局に登記されます。契約書の中には、後見人に任せる事務の範囲(財産管理、介護契約の代理など)を具体的に定めておきます。

実際に判断能力が低下した段階で、家庭裁判所に「任意後見監督人」の選任を申し立てます。この監督人が選任されてはじめて、任意後見契約の効力が発生します。監督人は後見人の仕事ぶりをチェックする役割を担っており、不正を防止する仕組みになっています。

任意後見のメリット

任意後見の一番のメリットは、自分の意思で後見人を選べることです。「この人に任せたい」という希望を確実に反映できます。また、委任する事務の内容も自由に決められるため、自分らしい老後の過ごし方を実現しやすいのが魅力です。

さらに、元気なうちに契約を結ぶので、本人の意思がしっかり反映された内容になります。「こういう施設に入りたい」「財産はこう使ってほしい」といった希望を具体的に盛り込めるのは、任意後見ならではの利点です。

任意後見の費用目安

公正証書の作成費用が約1万5,000円〜3万円程度、任意後見監督人の報酬が月額1万〜3万円程度です。後見人を専門家に依頼する場合は、さらに月額2万〜6万円程度の報酬が発生します。

法定後見制度の仕組みと特徴

法定後見制度は、すでに判断能力が低下してしまった方のために、家庭裁判所が後見人を選任する制度です。任意後見が「事前の備え」であるのに対し、法定後見は「判断能力が低下した後に利用する」という点が根本的に異なります。

法定後見の3つの類型

法定後見には、判断能力の程度に応じて3つの類型があります。

最も重い「後見」は、判断能力がほとんどない方が対象です。後見人には代理権と取消権が与えられ、日用品の購入を除くほぼすべての法律行為を代理・取消しできます。

中間的な「保佐」は、判断能力が著しく不十分な方が対象です。保佐人には、不動産の売買や借金など、民法で定められた重要な行為について同意権と取消権が認められます。

最も軽い「補助」は、判断能力が不十分な方が対象です。補助人には、本人が申立てで選択した特定の行為についてのみ同意権や取消権が付与されます。

法定後見の手続きの流れ

法定後見を利用するには、本人の住所地を管轄する家庭裁判所に申立てを行います。申立てができるのは、本人、配偶者、四親等内の親族、検察官、市区町村長などです。

申立てに必要な書類は、申立書、本人の戸籍謄本、住民票、診断書、登記されていないことの証明書などです。家庭裁判所が調査を行い、必要に応じて鑑定を実施したうえで後見人を選任します。

申立てから選任まで、通常2〜4ヶ月程度かかります。急を要する場合には「審判前の保全処分」という制度もありますが、一般的にはある程度の時間がかかることを覚悟しておく必要があります。

法定後見の費用目安

申立て費用は約1万〜2万円程度です。医師による鑑定が必要な場合は、別途5万〜10万円程度かかることがあります。後見人の報酬は家庭裁判所が決定しますが、月額2万〜6万円程度が一般的です。管理する財産額が大きいほど報酬も高くなる傾向にあります。家族信託という選択肢については以下の記事で詳しく解説しています。

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任意後見は「自分で選ぶ」、法定後見は「裁判所が選ぶ」。この違いが一番大きいポイントだよ。元気なうちに準備できるなら、任意後見の方が自分の希望を反映しやすいんだ。

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任意後見と法定後見の違いを比較

ここで、任意後見と法定後見の主な違いを整理しておきましょう。

まず「利用できるタイミング」ですが、任意後見は判断能力があるうちに契約を結び、法定後見は判断能力が低下してから申立てを行います。

「後見人の選び方」については、任意後見は本人が自由に選べますが、法定後見は家庭裁判所が選任します。近年は親族ではなく、弁護士や司法書士などの専門職が選ばれるケースが全体の約7割を占めています。

「委任する事務の範囲」は、任意後見では契約で自由に定められますが、法定後見では類型に応じて法律で定められた範囲になります。

「取消権の有無」は重要な違いです。法定後見の後見人には取消権がありますが、任意後見人には取消権がありません。つまり、本人が不利な契約を結んでしまった場合、法定後見人なら取り消せますが、任意後見人にはその権限がないのです。

「監督体制」については、任意後見には必ず監督人が選任されますが、法定後見では必要に応じて選任されます。

法務省の成年後見制度に関するページでも、両制度の詳細な解説が公開されていますので、より深く知りたい方は参考にしてみてください。

成年後見制度を利用する際の注意点

成年後見制度は非常に便利な制度ですが、利用にあたっていくつか知っておくべき注意点があります。

まず、一度始めると原則として途中でやめることができないという点です。法定後見の場合、本人の判断能力が回復しない限り、後見は継続されます。後見人の報酬も毎月発生し続けるため、長期間にわたると費用がかなりの金額になることがあります。遺言書の書き方は以下の記事で詳しく解説しています。

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次に、後見人には本人の財産を「守る」義務があるため、積極的な資産運用や相続税対策としての生前贈与は基本的に認められません。「子どもに贈与したい」「投資で増やしたい」といった希望は、後見人がついた後では実現が難しくなります。

また、後見人と本人・家族との間でトラブルが発生するケースも少なくありません。専門職が後見人に選ばれた場合、「知らない人に財産を管理されるのは不安」と感じるご家族もいらっしゃいます。

さらに、成年後見制度だけでは対応できない事柄もあります。例えば、死後の事務処理(葬儀の手配や遺品整理など)は後見人の権限外です。こうした点をカバーするためには、別途「死後事務委任契約」を結んでおく必要があります。

法テラス(日本司法支援センター)では、成年後見制度に関する無料相談を受け付けています。費用面で不安がある方は、まず法テラスに相談してみることをおすすめします。

終活で成年後見制度を検討するときのポイント

終活の一環として成年後見制度を検討する場合、以下のポイントを意識しておくとスムーズです。

第一に、元気なうちに任意後見契約を検討することです。判断能力が低下してからでは法定後見しか選択肢がなくなり、自分の意思を反映しにくくなります。「まだ早い」と思っているうちが、実はベストなタイミングです。

第二に、後見制度以外の選択肢も知っておくことです。家族信託や財産管理委任契約など、状況によっては後見制度よりも適した方法がある場合もあります。専門家に相談して、自分に最適な方法を選ぶことが大切です。

第三に、信頼できる専門家を見つけておくことです。弁護士、司法書士、社会福祉士など、成年後見に詳しい専門家は数多くいます。地域の弁護士会や司法書士会、社会福祉協議会に問い合わせれば、適切な専門家を紹介してもらえます。

第四に、家族全員で話し合っておくことです。後見制度の利用は本人だけでなく家族にも影響があります。「誰が後見人になるのか」「どのような方針で財産を管理するのか」を事前に共有しておくことで、後々のトラブルを防げます。

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成年後見制度は「いざという時の保険」みたいなもの。元気なうちに情報収集して、家族と話しておくだけで安心感がぜんぜん違うよ。まずは地域の無料相談を活用してみてね!

成年後見制度は、判断能力が低下した方の権利と財産を守る重要な仕組みです。任意後見は事前準備型、法定後見は事後対応型という違いを理解したうえで、ご自身やご家族の状況に合った方法を選んでいきましょう。終活において「もしも」に備えることは、自分だけでなく家族の安心にもつながります。

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